初回特別版に同梱されているO.S.Tのレヴューです。
いつものことながら天門氏による楽曲群ですが、
今回は主題歌が山崎まさよし氏の『One more time, One morechance』だという事もあって、
そのアレンジが全体の半分程度を占めていますね。
この映画自体が既存音楽ありきで製作が考えられていたようですから、
当たり前かといえば当たり前ともいえるのですが、
天門氏のメロディーが少ないというのは少し寂しい気もします。
では各楽曲についてのレヴューに行きましょうか。
1.桜花抄
第一話のタイトルから取られた名前となっています。
ピアノによるOne more〜がこの楽曲の骨となっております。
少し悲しげであるにもかかわらず、聴いているとだんだんと心が落ち着いてくるような、そんな感じ。
暖かいシンセパッドの音に包まれる頃にはもう夢心地。
中学生の明里と貴樹が暗い雪道を歩く姿が目に浮かんできます。
2.想い出は遠くの日々
予告編で最初の方に流れていたピアノ曲。
僕は非常にお気に入りです。
特にイントロが。
物悲しくなってくる非常に切ない旋律です。
こういうピアノを書きたいですね。
けど、アガリスクには確実に用なし。
3.焦燥
想い出は遠くの日々のアレンジです。
ストリングやピアノの低音によって不安に押しつぶされそうになる心持が表現されています。
4.雪の駅
One more〜のアレンジ。
やっと会えた、そういう期待が満たされた時の安心感のような、
けれどもこの先の見えない道に気付いた時の不安感のような。
5.Kiss
これもOne more〜のアレンジ。
やっと会えて、だけど心の中の不安は拭いきれなくて。
切なすぎる曲ですね。
天門氏は8分刻みが上手い。
僕が使うとこういう感じにはならずにありふれた表現になってしまうのだけど。
ボイジングとコードが違うのだろうね。
6.カナエの気持ち
ギターの重ね録りによる想い出は遠くの日々のアレンジ。
うーむ、花苗はギターなのかぁ。
ちょっとイメージ違うかもなぁ。
表面的には明里や貴樹とは違う花苗だけど、根っこの部分は同じだと思うのだけどなぁ。
7.夢
貴樹の見る夢のテーマ。
部分部分に想い出は遠くの日々が入ってる。
貴樹の見る不思議な世界を上手く表現した不思議な雰囲気漂う曲。
8.空と海の詩
この曲もお気に入り。
8分刻みがやはり良い。
このシーンは花苗が可愛すぎる。
スタッフはかなり力入れて描いたのだろうな。
9.届かない気持ち
夢をアレンジしたもの。
けど切なさ倍増してます。
心が迷い惑い日々を過ごしていく。
10.END THEME
想い出は遠くの日々のアレンジ。
夢の旋律も入ってくる。
楽曲全体のまとめ的なもの。
最初は音数も少なく、この映画全体に横たわる切なさと悲しさを如実に表現している。
しかし、二度目の想い出は遠くの日々に入ると音数は多くなってエンディングへ向かっていく。
11.One more time, One more chance PIANO ver.
山崎氏の楽曲を天門氏がフルコーラスピアノアレンジ。
原曲に歌い込まれている普遍的な愛と苦難をピアノで表現しているのだけど、
もっとズバッとアレンジをして欲しいと思う部分もあり。
曲の構成も変わっておらず、意外性も何も無く曲が終わってしまうのが非常に残念。
サウンドトラックではないのだから、もっとやり方があったようにも思える。
とまぁ、このような感じでござい。
ほぼ全曲が二つの旋律でできているわけですが、
この映画の性質上そうでもしなければ統一が取れなかったでしょう。
お気に入りはやはり、
想い出は遠くの日々、と、空と海の詩
の二つ。
それでは。